ナベシャツに対する思い

当ブログをご覧頂いている皆様、いつもお世話になっております。
フラットリバイス店長の阿部です。
今日は、私のナベシャツに対する思いを書いてみようと思います。

私がナベシャツと出会って、早いもので7年以上になります。
その当時、一般向けに商品として販売されていたのは、洋服のおかさんのナベシャツ、トランス本舗さんのトラシャツ、あとは海外の製品を販売されていたお店がいくつかあった程度だっと記憶しています。
その当時は、ストレッチ性のあるナベシャツは海外製品しかなく、綿素材の伸縮しないナベシャツでは、寸法をしっかり測らないといけなかったり、体型が変化するとナベシャツが合わなくなったりして、不便だった印象がありました。

私自身はノンケで、ナベシャツを使用することもなく、2つ前の会社でナベシャツを知ったときには、「そんなものもあるんだ~」ぐらいの気持ちでした。
その後、その会社でナベシャツを開発することとなり、私は直接の開発担当ではなかったものの、情報集めや試着したり、開発には参加しておりました。
というより、その当時は特定の開発チームがあったというわけではなく、その会社の事務所内の人間は全員なにかしらで参加しているような状態で開発していました。

その会社での開発も、先ほど述べたナベシャツの不便さの解消や、第一にナベシャツの存在自体も知らない人が多かったその時に、胸で悩んでいる多くの方に役立つものをというコンセプトで始まり、いつしか私もその思想に同調していき、より良いものができるようにと応援しておりました。

現在のフラットリバイスに至るまでは、ナベシャツを販売する会社を2社渡り歩いてきたことになりますが、おそらく私は、自分では使用しない商品だからこそ、客観的に見ることもできて、それでいて、このナベシャツという商品を作ることにのめり込めたのだろうと思います。

ナベシャツはニッチかサッチかと言うとニッチ産業です。
隙間産業という言い方もあると思いますが、日本の全人口から考えるとナベシャツを着用される方は少ないです。
ですが、そうだからこそ着ていただける方に喜んでもらえるものをお届けしたいという思いが湧き上がるのだろうと思います。

正直、ナベシャツを販売することは、一般的な事業から比べると小さい事業で収益も大きいものではありません。
特に私どもの場合は、短納期を目指すため、製作スタッフも多めに確保しているため、人件費等もかかり、実際は薄利です。
それでも、私をはじめ、私のもとで働いて頂いているスタッフは、この「ナベシャツを作る」という仕事を誇りに思い、毎日頑張っております。

私は、人に自分の職業を紹介するときも「ナベシャツを作ってます」と堂々と言っています。
ほとんどの方は、「それは何ですか?」と聞いてきますが、そんなときには「性同一性障害の方が胸を隠すための下着です。」と答えています。
そういったときに、不思議な顔をされたことは今まで一度もありません。
おそらく「性同一性障害」という言葉は、一般に広まってきた証拠だと思いますし、いちいち説明しなくても理解してもらえるところまで来ているのだと思います。

この表現で良いかわからないので、語弊や誤解もあるかもしれませんが、誤解を恐れず言えば、日本人は人と違うことを恥じる傾向があると私は思うので、性同一性障害だって事もあたかも悪いことのように思われている方も多いと思います。
性同一性障害という言葉も、特に障害という表現なので劣等感を感じてしまう一因でもあるとは思います。
でも、私は、皆様一人の人間として何一つ劣ったところはないのですから、隠すことなくもっと堂々とできる世の中になればいいなと思っています。

私がお届けしたいナベシャツは、自己満足の商品ではなく、着用されるお客様が男性として生活するときに、胸を気にする必要がなく自然体で堂々としていただけるためのお手伝いができるナベシャツでありたいと思っています。
だからこそ、ナベシャツを着ていることを隠す必要がないナベシャツを追求していきたいと考えています。
そのためには、良い点でも悪い点でも、どんなことでも良いので、私たちがお届けするナベシャツを着ていただけたのなら、ご感想をお寄せいただければ幸いです。

私は誇りを持ってナベシャツを作り続けています。
そして、今日も日本のどこかで、私たちがお作りしたナベシャツを着て生活されている方がいることを思うと、とても嬉しくなり、「人のためになる仕事」ができていると思えます。

今後も、皆様の声から成長していくナベシャツ【マスキュリン】をお届けできるよう頑張ってまいりますので、ぜひ応援よろしくお願い致します。

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